生理移動とは?

生理移動とは、試験や旅行などの社会的理由で生理周期を調節したり、また月経随伴症状やPMS(月経前症候群)など生理に関連した障害を有する場合に内服薬で生理周期をコントロールする方法です。

生理移動に使う内服薬

生理周期の調節に使用する薬剤には、中用量ピル(プラノバール)、低用量ピルなどがあります。低用量ピルはどの種類でも問題ありませんが、一相性のものが使用しやすくなります。

具体的な生理移動の流れ

生理移動では、生理が来てほしくない日よりも前に生理を移動する方法と、生理が来てほしくない日よりも後に生理を移動する方法とがあります。

前に生理を移動する方法

生理が来てほしくない日よりも前に生理を移動する方法は、月経周期の3~5日目から10 日間以上内服薬を用います。そうすると内服期間終了後、1週間以内(多くは2~5日以内)に消退出血が起こります。

(例)次回生理予定日が1/25で、この日に生理が来てほしくない場合
1/1~1/10までプラノバール内服、そうすると1/11~1/17(多くは1/12~15)に生理がきます。

後に生理を移動する方法

生理が来てほしくない日よりも後に生理を移動する方法は、生理予定日の前から内服を開始して、ずらしたい日まで内服を続ける方法です。そうすると内服期間終了後、1週間以内(多くは2~5日以内)に消退出血が起こります。

(例)次回生理予定日が1/25で、この日に生理が来てほしくない場合
1/18~1/25までプラノバール内服、そうすると1/26~2/1(多くは1/27~1/30)に生理がきます。

当院では、患者様にあった最適な生理移動の方法を選択します。
生理移動をご希望の方は、9:30-12:30/14:30-17:30であればご予約不要ですので、直接ご来院ください。

起こりうる副作用

不正出血や嘔気、胃部不快感などが起こることがあります。特に内服期間中の不正出血が起こったり、生理が来てしまうことも時折みられます。また中用量ピル(プラノバール)と低用量ピルでは、不正出血のリスクはプラノバールの方が確率は低くなりますが、嘔気、胃部不快感などは確率が高くなります。さらに注意する点としては、ピル中止後7日間経っても消退出血が起こらない場合には妊娠していないことを確認する必要があります。

今後の生理移動をより確実にするためには

生理移動とはいわば、その周期だけ何とか生理の日を移動しようとする応急的な方法です。そのため何度も生理移動をすることは大変なことになります。そして中には生理が来てしまうケースもあるかもしれません。

最も確実に生理移動ができる方法

それは普段から「低用量ピルの内服」をしていることです。そうすれば低用量ピルの内服方法次第で、生理がくる日を常にコントロールすることができ、イベントと生理日が重なってしまうという煩わしさから解放されます。
そして生理痛やPMSなどで内服されている方はもちろん、アスリートやお仕事が忙しい方、大事な試験を控えている方などにとっては月に1回の生理は非常に大きな負担になることだと思われます。そのため、生理にまつわる諸症状の改善には、低用量ピルが最も優れた方法だと考えます。

当院では、患者様に最適なピルを選択します。
生理移動をご希望の方は、9:30-12:30/14:30-17:30であればご予約不要ですので、直接ご来院ください。