子宮頸管ポリープ切除について

子宮頸管ポリープとは、子宮頸管部(子宮の入り口)にできるポリープ病変のことをいいます。
頸管粘膜が限局性に増殖した有茎性で表面平滑、真紅色な小腫瘤で、組織学的には炎症性病変が多くみられます。
ほとんどが良性ポリープですが、まれに悪性(がん)のこともあり鑑別が必要となります。

症状

不正出血やおりもの異常を呈します。
また性交時の出血もよくみられます。
無症状のこともあり、検診時に発見されるケースもあります。
これらの症状がある方は、お早めに当院へご相談ください。

鑑別すべき疾患

子宮頸管部のポリープ状病変の大部分は頸管粘膜ポリープですが、内膜ポリープや粘膜下筋腫の下垂、ポリープ状に発育する悪性腫瘍などとの鑑別が必要になります。

検査から診断までの流れ

当院での具体的な検査方法、治療方法、診断の流れをお示しします。

  1. 診察ならびに原因検索を行います
    まずは内診し、子宮頸管ポリープの有無を確認します。
    内膜ポリープや粘膜下筋腫の下垂ではないことを経腟超音波検査で判別します。
    もし不正出血やおりもの異常を伴っている場合には、併せて原因検索をします。
  2. 子宮頸管ポリープを切除します
    実際に子宮頸管ポリープを切除していきます。
    ポリープの根本をペアン鉗子で把持し、捻除します。
    麻酔がなくても痛みはほとんどなく、数秒程度で処置は終了します。
    出血もほとんどありません。
  3. 術後の注意点
    切除した部位から僅かに出血を伴うため、数日は茶色のおりものとなります。
    ほとんどの場合、数日でおりものは正常化しますのでご安心ください。
    大きなポリープの場合は、まれに出血が続くことがあります。
    そのような場合には必ず再診してください。
  4. 切除したポリープは病理組織学的検査に提出します
    病理診断をし、ポリープの確定診断を行います。
    これにより、悪性腫瘍など他の疾患ではないことを確かめることができます。
    診断結果が出るのに、7~10日程度かかります。

ここからはQ&Aで分かりやすく解説していきます。

Q1.ポリープ切除後、いつから性行為は可能ですか?

ポリープを切除して数日は、切除した部位から僅かに出血が起こるため茶色のおりものが続くことがあります。
切除した部位が治癒するのに数日はかかりますので、性行為はおりものが正常化してから行うようにしましょう。

Q2.ポリープ切除当日は、お風呂に入ってもよいですか?

切除後の出血がほとんどなければ問題ありません。
ただし、出血が多い場合にはシャワーだけにしておきましょう。

Q3.いつ診断結果はわかりますか?

診断結果が出るのに、7~10日程度かかります。
そのため、切除後10日目以降に再診していただければ結果をお伝えできます。