子宮体がん検診とは?
子宮体がん検診とは、超音波検査を用いたり、子宮内膜細胞診や子宮内膜組織診を行う、子宮体がん検査のことをいいます。
子宮体がんの症状
子宮体がんで最も多い症状は不正出血です。
進行すると、下腹部の痛みなどが現れてきます。
これらの症状がある方は、お早めに当院へご相談ください。
検査の対象となる方
子宮体がんのスクリーニングを行う対象となる方は、最近6か月以内の一過性の少量の出血や閉経後出血などの不正出血、過多月経や月経不順などの月経異常および褐色帯下のいずれかの症状を有する女性が対象に行われます。
また未婚、不妊、閉経後、初婚・初妊年齢が高い、妊娠・出産数が少ない、30歳以降の月経不規則、エストロゲン服用歴、糖尿病の既往、高血圧の既往、肥満などの子宮体がんの高リスク因子に当てはまる女性は注意が必要です。さらに遺伝性非ポリポーシス性大腸がんであるリンチ症候群の女性では、子宮体がんの生涯罹患率が27~71%に及ぶため、定期的な検査が必要となります。
当院では、痛みの少ない子宮体がんスクリーニング検査を行っております。
診察をご希望の方は、当院の24時間WEB予約かお電話にてまずはご相談ください。
検査方法
子宮腔内に柔らかい棒状の検査器具を挿入し、子宮内膜を擦過もしくは吸引採取します。
最近では子宮内膜吸引組織診でも子宮内膜細胞診と同等の痛みがほとんどなく採取できる検査器具が使用できるようになりました。
超音波検査では、子宮内膜の厚さを調べます。閉経後に子宮内膜の厚さが5mm以上の内膜肥厚を認める場合や、閉経前では20mm以上の子宮内膜の肥厚がみられた場合に上記の検査を行います。ただし妊娠女性でも子宮内膜は厚くなるため、妊娠の除外が必要となります。
また乳がんに対する治療としてタモキシフェンを内服している閉経後女性では内服していない女性よりも子宮体がんのリスクが高まるため、乳がん治療中の方で出血や子宮内膜肥厚などが認められる場合には特に注意が必要です。 不正出血を放置してしまい様々な原因疾患を見逃してしまわないよう、症状がある場合には早めの検査を受けましょう。
性交渉の経験がない方は、基本的にお腹の上から行う経腹超音波検査を行います。場合によってはおしりから行う経直腸超音波検査を行うこともあります。
子宮頸がん検診と子宮体がん検診の違いについて
子宮頸がん検診が子宮の入り口部分である子宮頸部の扁平上皮-円柱上皮境界領域の検査であるのに対して、子宮体がん検診は子宮の奥部分である子宮内膜の検査であり、調べている部位が異なります。
子宮頸がん検診が2年に1回の定期的な検査である一方、子宮体がん検診は最近6か月以内の一過性の少量の出血や閉経後出血などの不正出血、過多月経や月経不順などの月経異常および褐色帯下のいずれかの症状を有する女性、その他子宮体がんの高リスク因子を持っている方や遺伝性非ポリポーシス性大腸がんであるリンチ症候群の方などが対象となります。
また子宮頸がんと子宮体がんの原因も異なり、子宮頸がんのほとんどがヒトパピローマウイルスの感染が原因であるのに対して、子宮体がんのほとんどはエストロゲンの相対的な過剰が原因となり起こります。
当院では、子宮頸がん検診ならびに子宮体がんスクリーニング検査を行っております。
診察をご希望の方は、当院の24時間WEB予約かお電話にてまずはご相談ください。
検査後の出血について
子宮腔内に柔らかい棒状の検査器具を挿入し、子宮内膜を擦過もしくは吸引採取しますので、血が滲む方もいらっしゃいます。この場合2、3日程ピンク色~茶色のおりものが続くことがありますが、自然に治まるため心配はいりません。
ここからはQ&Aで分かりやすく解説していきます。
Q1. 子宮体がんの症状にはどのようものがありますか?
子宮体がんで最も多い症状は不正出血です。
進行すると、下腹部の痛みなどが現れてきます。
これらの症状がある方は、お早めに当院へご相談ください。
Q2.どのような方が検査の対象となりますか?
子宮体がんのスクリーニングを行う対象となる方は、最近6か月以内の一過性の少量の出血や閉経後出血などの不正出血、過多月経や月経不順などの月経異常および褐色帯下のいずれかの症状を有する女性が対象に行われます。
Q3.検査方法はどのようなものですか?
子宮腔内に柔らかい棒状の検査器具を挿入し、子宮内膜を擦過もしくは吸引採取します。
最近では子宮内膜吸引組織診でも子宮内膜細胞診と同等の痛みがほとんどなく採取できる検査器具が使用できるようになりました。
超音波検査では、子宮内膜の厚さを調べます。閉経後に子宮内膜の厚さが5mm以上の内膜肥厚を認める場合や、閉経前では20mm以上の子宮内膜の肥厚がみられた場合に上記の検査を行います。